長いツルとカワイイ葉が人気のアイビーはハイドロカルチャーとの相性はバッチリです。アイビー(ヘデラ)は耐陰性、耐寒性が高く丈夫です。挿し木を水やハイドロボールに差しておけば根を張って元気に育ちますよ。土植えのアイビーをハイドロカルチャーに替える方法をご紹介します!
アイビーとは?
アイビーは、「ヘデラ」とも呼ばれる観葉植物です。長いツルが特徴で壁面から垂らすインテリアとして最適です。暑さや寒さに強いため枯れにくく、増やすこともカンタンなので手軽に室内をグリーンコーディネートする強い味方です。
名称 | アイビー(ヘデラ) | ||
科・属 | ウコギ科 | ||
学名 | Hedera helix | ||
原産地 | ヨーロッパ、北アフリカ、西アジア | ||
ハイドロ適正 | 〇 | ||
日当たり | 〇日なた | 半日陰 | 日陰 |
耐陰性 | 〇 | ||
育成照度 | 3,000lux | ||
光補償点 | 500lux | ||
温度 | 0℃以上 | ||
乾燥 | 普通 | ||
樹高 | ツル植物 |
自然での様子は?
湿潤な森の木漏れ日が差し込むような場所に生育しています。日本でも樹木の多い公園にいけば繁殖している様子を観察することができます。
アイビーをハイドロカルチャーで育てる4つのコツ
アイビーはどこに置くべき?
土植えであれば、カーテン越しの窓際などで日光を当てた方が育つアイビーですが、ハイドロカルチャーでは水が蒸れて根腐れしたり、ハイドロボールにコケが生えるなどの劣化が起きるため、直射日光があたらない場所に置いてください。光補償点は500です。室内の明るい場所や、明るさが足りないときはLED照明を導入してください。
水の与え方(春~秋)
水やりの基本は、よく「土が乾いたらたっぷりと与える」と言われていますが、ハイドロカルチャーでは乾燥よりも、根腐れしないように水やりすることが大切です。特に夏場は容器に残った水が温まりやすいので注意しましょう。ハイドロボールとセラミスグラニューなど、植え付け材の種類によって水のやり方が違うので注意してください。
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水の与え方:ハイドロボールなど腰水タイプの植え込み材の場合
ハイドロボールなどの腰水タイプの植え込み材を使ってのハイドロカルチャーでの水やりのコツは、一度、水につかっている根を空気に触れさせて呼吸させてあげること。ハイドロボールには無数の穴が空いており、容器の底に水がなくなっても、細かい穴の中に水を貯めこんでいます。即水切れを起こすというわけではありません。容器の底に水がなくなったら、2~3日待ってから水を与えるようにしましょう。しっかりと空気に触れさせる日数を確保できるのであれば、一度にたっぷりと水を与えてしまっても問題ありません。容器に対して7~8割くらい入れてしまってOKです。
水の与え方:セラミスグラニューなど保水タイプの植え込み材の場合
セラミスグラニューなどの保水タイプの植え込み材を使ってのハイドロカルチャーでの水やりのコツは、容器の底に水を貯めないこと。
セラミスグラニューが乾いてから、容器の四分の1~五分の1程度の水を与えると、植え込み材が水を吸い込み、底に水がたまることはありません。水を多く与えすぎた場合は、容器を傾けて水を捨ててください。
肥料の与え方
ハイドロカルチャーでアイビーを成長させるためには、肥料で栄養を補給してあげましょう。肥料に関しては詳しくは下記で解説していますが、最も手軽に使えるのが微粉ハイポネックスです。Amazonや楽天ならホームセンターより安く価格も500円程度で買えます。
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ハイドロカルチャーに最適な肥料は?
植物を育てるには必須栄養素と呼ばれる17種の元素が必要になります。それぞれは以下の通りです。炭素 (C)、水素 (H)、酸素 (O)、窒素 (N)、リン (P) ...
肥料を与えるのは春〜秋のよく成長する時期だけでOKです。水を与える際に微粉ハイポネックスを溶かして与えてください。1,000倍以上に薄めて使ってください。(2リットルに対して2グラム)
冬場の管理
アイビーは寒さに強い植物。室内であればどこでもOKです。光が足りなくて元気がないようなら、明るい場所へ移動させてください。また、水分も冬場はあまり必要ではありません。やや乾かし気味に管理してください。
土植えのアイビーをハイドロカルチャーへ植え替えるには?
土植えのアイビーをハイドロカルチャーに植え替える手順を解説します。
土植えのアイビーを植木鉢から取り出す
多少、引きちぎれてもスグに伸びるので、気にせず取り出しましょう。茎の部分を人差し指と中指ではさみ、ひっくり返すようにして鉢から取り出しましょう。
付着している土を完全に取り除く
ハイドロボールに植え替えるのなら、土を完全に取り除きます。水を使って綺麗にあらってください。アイビーは生命力が強いので、多少根が切れても平気です。
セラミスグラニューのような保水タイプの植え込み材を使う場合は、土を完全に落とす必要はありませんよ。
植物を入れる容器を用意する
ハイドロカルチャーで使う容器は穴が開いていなければ何でも使えます。お気に入りの器を用意してください。陶器の器を使う際には水位計があると水の管理が便利ですよ。
根腐れ防止剤を入れる
根腐れ防止に力を発揮するのがミリオンAです。こちらを底に敷き詰めます。ミリオンAの成分は珪酸塩白土という天然の土。根腐れ防止だけでなく、水の活性化、ミネラル補給、光合成の促進など様々な機能を果たします。
ハイドロボールを三分の一くらいまで入れる。
ハイドロボールを使うなら、まずは軽く洗って小さな欠片などを取り除いておきます。その後、容器の底に土台となるだけのハイドロボールを入れてください。セラミスラニュー洗わずに使います。
植え込み材を敷き詰める
アイビーの位置を決めたら、根が固まらないように広げ、周囲に植え込み材を敷き詰めて安定させれば完成です。隙間なく全体にいきわたるように、細かく調整します。根の下などは大きな隙間ができていることがあるので、割りばしなどの棒でつついて隙間なくハイドロボールを満たします。
水を入れる。
植え込み材ごとに水を加えてください。腰水タイプなら容器底に1/5ほど貯まるくらい。保水タイプなら容器の1/4ほどの水を入れて底に水が貯まらないように植え込み材に保水させます。最後に水を入れます。容器の五分の一くらいの高さまで入れれば十分です。
ハイドロカルチャーへの植え替え後の管理方法
植え替え直後の管理方法
土植えからハイドロカルチャーに植え替えたら、一週間くらい日光の当たらない部屋で休ませてください。植え替えたばかりの根は傷ついていることが多く、そのときに強い光を当てると植物が弱ってしまいます。また、根が傷ついているときに肥料は与えないようにしてください。
その後の管理方法
ハイドロカルチャーは土栽培とは違い、植物の新陳代謝で発生したゴミなどを微生物が分解することなく、容器の底にたまります。一年に1回、5~6月頃にハイドロボールと根腐れ防止剤の入れ替えを行いましょう。
根腐れしないために
根腐れしないように、ミリオンAを入れ替えます。取り出したアイビーは水で洗って腐った根を取り除いてください。根にからまったハイドロボールを無理して取る必要はありません。
ハイドロボールを綺麗に洗う
ハイドロボールやセラミスグラニューは綺麗に洗えば再利用できます。また、雑菌やカビが気になる場合は煮沸消毒してください。汚れが気になるのであれば、新しいものに替えましょう。