独特の樹形が人気のガジュマルはハイドロカルチャーとの相性はバッチリです。土で育てているガジュマルをハイドロカルチャーに替えてみましょう!
ガジュマルとは?
ガジュマルは、沖縄や東南アジア、さらにはインドやオーストラリアなどに広く分布する常緑樹です。自然環境では高さ20メートルを超えるものもあります。
「気根(きこん)」と呼ばれる地上に露出している根の形がユニークな植物です。一般的に売られているのは、海外の観葉植物生産現場で作られたもので、地中で育てて太らせた根を掘り起こして見えるように植え替えたものです。
ガジュマルをハイドロカルチャーへ植え替える
ガジュマルは土植えでも2年に1回、植え替えをする植物。既に手元にガジュマルがあるのであれば、植え替えを機にハイドロカルチャーに挑戦してみましょう。
ハイドロカルチャー化の手順
それではガジュマルをハイドロカルチャーに植え替えてみましょう。
土植えのガジュマルを植木鉢から取り出す
枝が多い場合は剪定してしまてって問題ありません。気根の太い部分を持って植木鉢から引き抜いてください。
付着している土を完全に取り除く
土を完全に取り除きます。水を使って綺麗にあらってください。ガジュマルの根は細かく、絡まりあっているので土をとっていくのはかなり大変です。
水圧を利用して洗うと、根が切れることなく土を落とせます。
植物を入れる容器を用意する
容器は穴が開いていなければ何でも使えます。お気に入りの器を用意してください。
根腐れ防止剤を入れる
根腐れ防止に力を発揮するのがミリオンAです。こちらを底に敷き詰めます。ミリオンAの成分は珪酸塩白土という天然の土。根腐れ防止だけでなく、水の活性化、ミネラル補給、光合成の促進など様々な機能を果たします。箱根の温泉のようですね。今回はミリオンAにイオン交換樹脂を追加したスーパーミリオンAを使用しました。ミリオンAの効果を高めた製品です。
ハイドロボールを三分の一くらいまで入れる。
容器の底に土台となるだけのハイドロボールを入れてください。土台のハイドロボールは水はけのいい大きいサイズを使います。
ガジュマルを設置
ガジュマルの気根がきれいに見えるアングルを探してガジュマルを設置します。根が固まらないように、土台のハイドロボールに広げて設置しましょう。今回は割りばしで吊るしながら仮置きしています。
ハイドロボールを敷き詰める
設置したガジュマルの周りに残ったハイドロボールを敷き詰めてガジュマルを安定させれば完成です。
仮支えしていた割りばしを取り除きます。ハイドロボールが全体にいきわたるように、細かく調整します。根の下などは大きな隙間ができていることがあるので、容器をゆすって隙間なくハイドロボールを満たします。
水を入れる。
最後に水を入れます。容器の五分の一くらいの高さまで入れれば十分です。
ガジュマルをハイドロカルチャーで育てる5つのコツ
植え替え直後の管理場所
土植えからハイドロカルチャーに植え替えたら一週間くらい日光の当たらない部屋で休ませてください。植え替えたばかりの根に傷がついているときに強い光を当てないようにしましょう。
ガジュマルはどこに置くべき?
ガジュマルは南国育ちの日光が大好きな植物です。日が差す窓辺に飾るのがベストです。ただし、ハイドロカルチャーでは、直射日光の当てすぎには注意が必要です。直射日光で水が温められると根腐れの原因になりますし、急に直射日光に長時間当てると葉焼けする場合があります。レース越しの窓際くらいがベストです。
ちなみに、丈夫な植物なので日陰に置いても問題ありません。ただし光を求めて細い枝が伸びてしまい不格好になってしまうことも。気になる場合は小まめに剪定しましょう。
水の与え方(春~秋)
ガジュマルは他の観葉植物と同じく、春〜秋にかけてよく育ち、冬になると生長がほぼとまります。季節に合わせて水やりの頻度を変えていきましょう。
水やりの基本は、「土が乾いたらたっぷりと与える」と言われていますが、ハイドロカルチャーでは乾燥よりも根腐れしないように水やりすることが大切です。
根腐れさせないコツは、一度、水につかっている根を空気に触れさせて呼吸させてあげること。ハイドロボールには無数の穴が空いているので、容器の底に水がなくなっても細かい穴の中には水を貯めこんでいるので、乾燥してしまうことはありません。容器の底に水がなくなったら2~3日待って水を与えてください。
肥料の与え方
ハイドロカルチャーでガジュマルをガンガン成長させるためには、肥料で栄養を補給してあげましょう。ただし、ハイドロカルチャーで育てる場合、土植えよりも根が弱いため、土植えの時と同じ肥料を与えてしまうと根腐れの原因になります。ハイドロカルチャー用の希釈倍率の表記がある液体肥料を使いましょう。
春〜秋のよく生長する時期は、月に2回程度あげてください。水やりの2回に1回くらいのタイミングであげるといいです。生長がほぼ止まる冬は、肥料は必要ありませんよ。
冬場の管理
冬になったら、ガジュマルの木は室内の温度が安定している場所へ移動させましょう。昼は暖かい場所に移して定期的に日光を当てるようにしてください。
また、気温が5度以下の場所では葉っぱが黄ばんで枯れ落ちます。特に窓際は要注意。窓ガラスの霜に触れさせてはいけません。
ハイドロカルチャーで育てたガジュマルの植え替え
ハイドロカルチャーは土栽培とは違い、植物の新陳代謝で発生したゴミなどを微生物が分解することなく、容器の底にたまります。一年に1回、5~6月頃にハイドロボールと根腐れ防止剤の入れ替えを行いましょう。
根腐れしないために
根腐れしないように、ミリオンAを入れ替えます。取り出したガジュマルは水で洗って風通しのいい場所で少し根を乾かしてから植え替えましょう。
ハイドロボールを綺麗に洗う
ハイドロボールは綺麗に洗えば再利用できます。また、雑菌が気になる場合は煮沸消毒してください。汚れのひどい場合は、新しいものと交換するのも手です。