アジアンタム

植物図鑑

【プロが伝授】アジアンタムの土植えからハイドロカルチャーへ植え替えるコツは?

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やわらかいイメージのアジアンタムは、室内の緑化に最適。シダの仲間で多湿を好み、種類も多数あります。土植えの状態で購入したアジアンタムをハイドロカルチャーに替えてみましょう。

アジアンタムとは?

熱帯から亜熱帯におよそ200種あるというアジアンタム。日本にも自生種があり、観葉植物として人気です。 花言葉に「天真爛漫」とあるように、その姿はとても可愛らしく、和やかな気分にさせてくれます。園芸店などでよくみられる品種はラディアム種でしょう。ほかにも葉の垂れ下がったプベッセンスや、大型の葉になるマクロフィラムなどがあります。

アジアンタムをハイドロカルチャーへ植え替える

2年に1回、根腐れ防止のためにも植え替えをします。植え替え時期は5月から6月中旬。暖かくなってきたタイミングで、ハイドロカルチャーに植え替えてみましょう。

ハイドロカルチャー化の手順

それではアジアンタムをハイドロカルチャーに植え替える方法を、順を追って解説します

土植えのアジアンタムを植木鉢から取り出す

非常にやわらかい植物なので、引きちぎらないように注意しなければなりません。茎の部分を人差し指と中指ではさみ、ひっくり返すようにして優しく鉢から取り出しましょう。

付着している土を完全に取り除く

土を完全に取り除きます。このとき茎だけを持つと土の重みでちぎれてしまうので、土の部分を持ちながらそっと底の方から洗っていってください。水を張った桶で綺麗に洗いましょう。根に傷をつけないように丁寧に作業してください。

植物を入れる容器を用意する

容器は穴が開いていなければ何でも使えます。お気に入りの器を用意してください。透明なガラスは水位が見えるので、根腐れの原因となる水のやりすぎを防止できます。陶器を使う場合は水位計が便利です。土植えの場合のように、成長を考えて大きいものを用意する必要はありません。

根腐れ防止剤を入れる

根腐れ防止に力を発揮するのがミリオンAです。こちらを底に敷き詰めます。ミリオンAの成分は珪酸塩白土という天然の土。根腐れ防止だけでなく、水の活性化、ミネラル補給、光合成の促進など、箱根の温泉のような様々な機能を果たします。

ハイドロボールを三分の一くらいまで入れる。

容器にアジアンタムの土台となるだけのハイドロボールを入れてください。思った以上に量が必要になると思うので、容器は小さめの方がいいです。

アジアンタムを設置

アジアンタムの根は細いので、扱いが少し難しいかもしれません。広げて設置する場合は切らないよう注意してください。

ハイドロボールを敷き詰める

設置したアジアンタムの周りに、残ったハイドロボールを敷き詰めて安定させれば完成です。根が絡まりやすいよう小さめのハイドロボールにするか、エコスギを使用するのもいいでしょう。満杯までハイドロボールを入れるとこぼれやすくなってしまいますので、ほどほどに。

アジアンタムをハイドロカルチャーで育てる5つのコツ

アジアンタム

植え替え直後の管理場所

土植えからハイドロカルチャーに植え替えたら、一週間くらい日光の当たらない部屋で休ませてください。植え替えたばかりの根は傷ついていることが多く、そのときに強い光を当てると植物が弱ってしまいます。

アジアンタムはどこに置くべき?

シダの仲間であるアジアンタムはジメジメしたところが大好き。また暖かいところに育つ植物なのですが、直射日光を当てると葉が焼けてしまうので、室内の半日日陰に当たる場所、またはレースカーテン越しの窓辺に置きましょう。エアコンの風などは大敵です。乾燥を苦手とする植物なので、風通しの良い場所も避けた方が無難。

水の与え方(春~秋)

水やりの基本は、よく「土が乾いたらたっぷりと与える」と言われていますが、ハイドロカルチャーでは乾燥よりも、根腐れしないように水やりすることが大切です。特に夏場は容器に残った水が温まりやすいので注意しましょう。

根腐れさせないコツは、一度、水につかっている根を空気に触れさせて呼吸させてあげること。ハイドロボールには無数の穴が空いており、容器の底に水がなくなっても、細かい穴の中に水を貯めこんでいます。即水切れを起こすというわけではありません。容器の底に水がなくなったら、2~3日待ってから水を与えるようにしましょう。

ただし、アジアンタムにとってそれ以上は禁物。やわらかい質感からも分かる通り、水分を多く欲する植物です。一度乾燥し枯れてしまった葉は元に戻りません。春~秋にかけて、毎日霧吹きで葉を濡らしてあげましょう。冬場の水分は少なめで大丈夫ですが、乾燥させないよう気をつけてあげる必要があります。

肥料の与え方

ハイドロカルチャーでアジアンタムを成長させるためには、肥料で栄養を補給してあげましょう。ただし、ハイドロカルチャーで育てる場合、直接根に肥料があたってしまい、根を痛める原因になります。土植えの時と同じ肥料では濃すぎるので、ハイドロカルチャー用の希釈倍率の表記がある液体肥料を使いましょう。

肥料を与えるのは春〜秋のよく成長する時期がベストでしょう。生長がほぼ止まる冬は、肥料は必要ありませんよ。

冬場の管理

冬になったら、アジアンタムは室内の温度が安定している場所へ移動させましょう。8℃以上は欲しいところ。冷える窓辺は避けたほうがいいです。

暖かい陽が照る昼は、日光に当ててあげてもいいかもしれません。越冬が難しいと言われているアジアンタムですが、春まで持てば一気に成長するので、愛情をかけて管理してあげれば大丈夫です。

ハイドロカルチャーで育てたアジアンタムの植え替え

ハイドロカルチャーは土栽培とは違い、植物の新陳代謝で発生したゴミなどを微生物が分解することなく、容器の底にたまります。一年に1回、5~6月頃にハイドロボールと根腐れ防止剤の入れ替えを行いましょう。

根腐れしないために

根腐れしないように、ミリオンAを入れ替えます。取り出したアジアンタムは水で洗って風通しのいい場所で少し根を乾かしてから植え替えましょう。

ハイドロボールを綺麗に洗う

ハイドロボールは綺麗に洗えば再利用できます。また、雑菌が気になる場合は煮沸消毒してください。汚れのひどい場合は、新しいものと交換するのも手です。

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